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◆ もくじ ◆
私たちは、日常生活の中で法律に深く関係しています。重要な法律を知らなかったために後で大変なことにならないよう、結婚に関する法律について説明したおきたいと思います。
結婚するときの年齢や財産の相続、という誰でも一度は必ず触れることのある問題から、以前から取りざたされているわりになかなか進歩しない夫婦別姓問題などを順に取り上げていきます。
また、結婚している男女から生まれた子供と結婚していない男女から生まれた子供に違いはあるのか、内縁の妻と戸籍上の妻とはどのように違うのか、など、知らないと困るであろう問題についても解説していきます。
婚姻が成立すると、法律によって身の上にいくつかの影響がもたらされます。以下は、代表的な具体例です。
○夫婦の氏は、夫または妻のどちらかの姓に統一しなければなりません。夫婦別姓の場合、現行制度では法律上の婚姻とは認められず、内縁という形になります。配偶者が死亡した場合は、婚姻前の姓に戻ることもできます。
○夫婦は同居し、秩序を守る義務があります。しかし、それを完全に義務化することまでは法律ではできません。
○未成年者が結婚したときは、成年に達したものとみなされます。これによって、親権や契約締結の能力を取得することになります。ただし、選挙権は20歳にならないと得られません。これを成年擬制といいます。
○夫婦間で交わした契約は、婚姻中ならいつでも一方的に取り消すことが出来ます。しかし、第三者の権利を害することはできません。
未成年者の結婚には親の同意が必要です。父親か母親のどちらか一方が反対していても、もう一方が賛成しているなら結婚は可能です。その同意には、親権者であるかどうかは関係がありません。親がいない場合は許可を得る必要はありません。
また、結婚可能な年齢(男性は18歳、女性は16歳)に達しない婚姻届けが間違って受理された場合は、これを取り消すことができます。が、結婚可能な年齢になって三ヶ月以内に取り消さないと、結婚を取り消すことができなくなります。
また脅迫、強制によって行われた婚姻も、時間的な制約はあるものの取り消すことができます。しかし、結婚していることを再度認めると、後で取り消すことはできなくなります。
さらに、一度結婚した後で結婚の取り消しや離婚があっても、成年擬制(成人として扱われる権利)は失われません。簡単にいうと、一度結婚した経験があれば、二十歳に満たなくとも選挙権以外の件では成人として扱われるということです。
婚姻を成立させるためには一定の条件が必要とされます。男性は満18歳、女性は満16歳であること、重婚でないこと、結婚禁止期間でないこと、また近親婚でないこと。いずれも法律で定められた最も基礎的な条件です。
結婚禁止期間は主に女性に適用され、女性は離婚後半年間は再婚できません。理由は、一定の期間をあけることで、その後生まれてくる子供が新しい夫の子か、以前結婚していた夫の子かをはっきりさせるためです。
あくまで子供の父親を明確にするための期間なので、既に女性が妊娠中で、離婚後半年以内に子供を出産したなど、特別な状況であれば、期間内であっても再婚が認められる場合があります。
また、この条件は、離婚した相手と再婚する場合には適応されません。すなわち、離婚した相手とは時間をおかずに再婚ができるということです。
近親婚とは、三親等内の血族間(親子、兄弟姉妹などの直系親族の間柄)の結婚のことをさします。
婚姻が成立し、配偶者としての身分を取得したときから、夫は妻の相続人に、妻は夫の相続人となります。たとえば、夫が死亡して子供がいないときは妻が全財産を相続し、子供がいる場合は、妻が遺産の二分の一を、残りの二分の一を子供が相続し、夫の親族には分配されません。
このため、妻は相続において最優先される地位と考えることができます。しかし、ここで気をつけたいのは、きちんと籍を入れている夫婦であることです。
事実婚、いわゆる内縁の妻の場合は、「特別縁故者」という身分が適用される場合もあります。が、その適用は限定的で、亡くなった人に相続人がいない場合に限ります。そのため、籍を入れた夫婦とは異なり、遺産を必ずもらえるとは限りません。婚姻には籍を入れておくことが最も大事なことだといえます。